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2020年09月11日 脱衣所やトイレ 防犯カメラ設置の是非

「男の脱衣場に付けてます。女性の方も店の立場からしたら付けたいんですけど...女性は嫌がるので付けてません」

いま、防犯対策や犯罪の解決ツールの一つとして無くてはならない防犯カメラ。しかし、設置場所に関してはプライバシー保護などの観点からさまざまな議論があるのも事実だ。前述のように本音を明かしてくれたのは、東京の練馬区にある銭湯「平和湯」のご主人。

さらに脱衣所に防犯カメラを設置する必要性についても「トラブルが起きるのはだいたい脱衣所。言いづらいけど、盗難事件など無くはない。ロッカーのカギをかけずにお風呂場に行ってしまう方が時々いる。洗面台においてあるクシや布巾などがなくなることも。男性でも本当は嫌だという方がいるかもしれないが、それ以上に防犯上の問題の方が大きい」と話す。


その他、施設によってはトイレットペーパーの窃盗防止のため、トイレの個室に防犯カメラを設置するところもある。もちろん用を足す姿は撮影せず、ペーパーホルダーのみを撮影・録画しているということだが、これらは法律的に問題ないのか。きらり法律事務所の中川みち子氏は次のように説明する。

「個人が特定できるような画像を取得するという場合には個人情報保護法の適用がある。その場合は防犯カメラが作動中で撮影されていると分かるように掲示することが必要になる。服を着替える、裸体になるような場所を撮影するというのは、かなり高度な必要性があってプライバシー権の保護もある程度配慮したようなやり方でないと、プライバシー権の侵害になってしまう」

モデルで女優の高橋ユウはトイレなど個室への防犯カメラ設置について「トイレの個室とかはやめてと思う」と話す一方、「個室に入ると怖くなる瞬間がある。ちょっとした上の隙間でもつい怖くなって覗いてしまう。そう思うと守られたい。でも、プライバシーも守られたい...難しい問題だと思うが、うまい撮影の方法などがあれば」など女性ならではの複雑な本音を明かした。(ABEMA『ABEMA的ニュースショー』)
<8/26(水) 12:02配信 ABEMA TIMESより>


防犯カメラとプライバシーの問題は正解が難しくなかなか結論が出ないと思います。

店側の希望としては、備品が盗まれないように、壊されないように、客同士のトラブルを防ぎたいと考えるでしょうし、利用者側の希望としては、裸体を映されたくない、見られたくない、情報流出が不安、とそれぞれの希望が相反する場合があります。
良い折衷案があれば双方メリットが感じられることになりますが、どちらか一方に合わせるともう一方の不満につながります。

このニュースにおけるコメントを読むと、利用者側のことを考えていないという意見が多かったように思います。
トイレットペーパーの窃盗防止が目的なら、防犯カメラではなくペーパーホルダーを固定させるような対策にお金を掛けるべきだという意見もありました。

利用者が懸念している従業員が個人の欲求目的で個室の映像を覗き見ることや、管理している情報が流出してしまえば、カメラを設置した店側に批判が集中することは容易に想像できます。
一番悪いのは物を盗むなどの犯罪を行う犯罪者であって、どちら側もその犯罪者に対してどのように身を守るかという点では共通しているにも関わらず、このように反発してしまうことは残念です。
両者が協力して犯罪者に立ち向かうことで、犯罪者が犯罪を行いにくい環境が生まれ、結果として犯罪減少につながるはずです。

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