防犯ブログ

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2020年09月11日 北関東で頻発する家畜窃盗事件

埼玉県警は10日、同県行田市にある養豚場で子豚約130頭(325万円相当)が盗まれたと発表した。今年に入り群馬、栃木、茨城の各県でも県境周辺で豚や牛など家畜の盗難が相次いでおり、県警は同一グループによる窃盗事件の可能性もあるとみて調べている。

行田署の発表によると、子豚の窃盗被害が確認されたのは、行田市下須戸の養豚場。従業員が9日に飼育している豚の頭数を数えたところ、前回の7月下旬に数えた時より約130頭減っていたという。10日午後、経営者の男性(42)が同署に通報した。

同署幹部によると、同養豚場では1万4000平方メートルの敷地内に子豚用と親豚用の2種類の豚舎があり、子豚は約2500頭が飼育されていた。豚が逃げ出さないよう、養豚場周辺はコンクリート塀で囲われていた。

■県も注意喚起

読売新聞の調べでは、家畜の盗難は9月5日までに、群馬県内の4市2町で豚約680頭、牛2頭、鶏28羽の被害が確認された。このほか栃木県足利市で牛が、茨城県常総市でも豚が盗まれる被害があった。

埼玉県畜産安全課によると、5月下旬頃にも本庄市内の農家で、子豚が2頭盗まれたとの情報があるという。同課は近隣県で家畜の盗難被害が相次いでいるのを受けて8月28日、県内の家畜農家に注意喚起の文書を通知した。

盗難防止策として、畜舎の出入り口に防犯カメラやセンサーライト、侵入防止フェンスを設置することや、防犯対策を講じていることを周知する貼り紙をすること、夜間の見回りをして家畜の異常な鳴き声などに気を配ることなどを示した。8月31日には県警にパトロール強化を依頼し、9月7日にも注意喚起の文書を家畜保健衛生所と畜産関係団体に送ったばかりだった。

■豚の行方は

厚生労働省監視安全課によると、正規で流通させる豚肉は、各自治体で管理されている食肉処理場で処理され、衛生検査を受けたものでなければならない。

群馬県で被害に遭った養豚場近くでは大量の血痕も見つかり、豚はその場で解体され、運ばれた可能性が指摘されている。埼玉県警の捜査員は、豚は売買目的で盗まれた可能性が高く、食用に解体されるなどしてインターネットなどで販売されている可能性があるとみている。
<9/11(金) 14:00配信 読売新聞オンラインより>

日本国内においては家畜の管理がしっかりしており、正規の販売ルート以外では食肉の流通が難しいことを初めて知りました。
以前問題になった狂牛病やその他の病気の問題もあり、どこで育てられた家畜か分からない食肉が流通してしまっては大問題ですし、輸入や輸出にも影響します。

ニュースにおけるコメント等では、自分たちが食べるためという意見や国内で解体し外国に密輸するのだろうという意見があります。
確かに国内の酪農関係者であれば日本国内でさばくことの難しさを知っているでしょうし、自分たちで食べるためというには量が多すぎますから密輸という意見がしっくりきます。

どこで解体され、何の肉か分からないような物であっても食糧不足の国では需要があるのでしょうか。
もし食中毒やそれ以上の病気が発生すれば食料不足以上の問題に発展する危険性があるため、うかつには手を出さないような気がするのですが。

どちらにせよ、日本国内のような食肉管理が海外でも一般的になれば、苦労して盗み解体しても売りさばくルートがないということになれば、窃盗事件の発生件数は減少するでしょう。

個別の対策としては、畜舎に防犯カメラを設置し、離れた場所でも常に家畜の状況を確認できるようにしておけば、万が一の事態にも対応がしやすくなります。

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