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2012年05月24日 息子、親の金盗む 親、被害額水増し請求

自宅にあった金を盗んだ息子と、金を盗んだ犯人が息子だと知らず、実際よりも多くの金を盗まれたように見せ掛け、保険会社に請求した親が、共に警察に逮捕されました。

仁川サムサン警察署は22日、上記の容疑で会社員の男(32)と両親を逮捕した、と発表しました。

男は今年3月14日午後8時ごろ、仁川市富平区三山洞の自宅で、引き出しの中の封筒に隠されていた父親(60)の金60万ウォン(現在のレートで約4万1000円、以下同じ)を盗みました。
警察によると、男は金に困ったため、父親が隠していた金を盗んだ後、引き出しやたんすを全部開け、中にあった物をぶちまけるなど、泥棒が入ったように見せ掛けたという。

帰宅して金が盗まれたことに気付いた男の両親は、息子の犯行だとは知らず、この機会を利用し、以前引っ越しした際に紛失した金の指輪やブレスレットなどの貴金属の代金を請求しようと考えました。
昨年9月に損害保険に加入した際、300万ウォン(約20万円)相当以上の貴金属を無くした場合には補償を受けられるという特約にも加入したためです。
男の両親は警察に「泥棒が入った」と通報する一方、保険会社には「335万ウォン(約23万円)相当の貴金属を無くした」として保険金を請求しました。

ところが、両親が保険金を受け取る前に、犯人が息子だったことが警察の調べで分かりました。
父親の金を盗んだ後、部屋の中に投げ捨てられていた封筒から、息子の指紋が見つかったのです。
貴金属が無くなったという両親の通報もうそだったことが分かりました。

結局、息子は窃盗容疑、両親は詐欺未遂容疑で逮捕されましたが、息子が金を盗んだのは、家族間での事件で被害額も少ないことから、検察は不起訴としました。
だが両親は、詐欺罪の適用を免れられない、と警察は説明しました。
<朝鮮日報日本語版 5月23日(水)10時48分配信より>

韓国のニュースです。
32歳の息子が親の金を、泥棒が入ったように見せ掛けて盗みました。
息子が犯人だと知らない父親は、以前紛失した貴金属分を水増しして保険会社に請求しました。
息子の犯行が発覚し、父親の嘘もばれ、二人とも逮捕されたという事件です。
この親にしてこの子あり、ということでしょうか。
血は争えません。

万一泥棒に入られても保険があるので大丈夫という考え方は日本でもあります。
実際、その為に毎月なり、毎年保険料を支払って、万一に備えているのでしょう。
しかし、保険というのは万一の災害や事故に対する備えであって、必ず払った保険料分が保険金として得られるとは限りません。
この父親のように被害額を水増しして保険金詐欺を行おうとするのは論外ではりますが、できるだけ元を取りたいという考えの人は多いと思います。
そうでないと損だという感じでしょうか。

ただ、保険会社側から見れば商売であり、加入者からもらった保険料をそのまま保険金として支払う(もしくは、保険金の方が高くなる)のであれば、利益はありませんし、商売として成り立ちません。
また、保険の加入・請求・支払いにおいては、相手との信用で成り立っている部分もあります。
嘘をついたり、不利になる情報を隠したり、相手に正しい情報を提供しなければ、保険契約自体が無効(成立しない)、保険金詐欺ということにもなります。

保険に依存し、保険だけに頼るという考え方は危険です。
全ての被害が保険の補償対象にならない場合もあります。
補償対象外、免責事項など一度確認してみてはいががでしょうか。

保険という事後の補償にプラスして、防犯対策という事前の対策を行うことで、万一の被害に対する備えがより安定・強化します。
防犯対策で侵入者を阻止、さらに万一の被害も保険で補償する、被害者の側に立った安全・安心の対策と言えるでしょう。
事前と事後、どちらも大切です。
うまく併用しましょう。

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