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2023年10月27日 社内に置きっぱなしの放置傘 勝手に処分して問題ないか?

処分するプリンターと段ボール.jpg

 社内に置きっぱなしの「放置傘」は処分して問題ないか――。こんな相談が弁護士ドットコムに寄せられました。


 総務担当の相談者は、社員数以上の傘がオフィスに放置されている状況を改善しようと、1カ月程度置きっぱなしの傘は廃棄しようと考えています。3分の1くらいは壊れている傘だったようです。

 ところが、社内で告知したところ、「勝手に処分して大丈夫なのか」との声があがりました。「交通機関での忘れ物とは違うのでは」という指摘があったそうです。

 放置傘であふれてしまうと、いざというとき傘立てを利用できずに困る社員や来客が出てしまいます。一定の猶予期間を設けたうえで処分する方法ではダメなのでしょうか。江藤朝樹弁護士に聞きました。

 ●「放置」ではなく「忘れ物」だと困ることになりかねない

 ――オフィスに放置された傘を勝手に処分するのはまずいのでしょうか。

 いわゆる「放置傘」は、安価なビニール傘が大量に出回っているご時世も背景に、持ち主自身もその傘についてすでに関心を失っていることも少なくなく、対処に困る問題ですね。

 しかし、放置傘であっても自分の持ち物ではないため、勝手に処分すると法的な問題を生じる可能性があります。

 刑事上の責任として、占有離脱物横領罪(刑法254条)や窃盗罪(同法235条)に該当する可能性があります。

 一見すると放置された物であっても、それが「忘れ物」であれば、勝手に持ち去ったり処分したりすることは「置き引き」(占有離脱物横領罪)になり得ます。また、持ち主が「放置などしていない、自分はオフィスの傘立てに立てて管理していた」といえる場合は「他人の物を盗んだ」(窃盗罪)ことになり得ます。

 民事上の責任としても、他人の所有物を勝手に処分することは、他人の所有権を侵害したとして不法行為(民法709条)に該当し、所有者から損害賠償を請求される可能性があります。

 ●「私物の扱い」定めた社内規程の整備も一案

 ――会社としては放置傘をどう扱えばよいのでしょうか。

 持ち主が管理している物であれば他人が処分できないのは当然ですので、傘の持ち主の有無を社内の告知等で十分に確認する必要があります。

 名乗り出る持ち主がいなければ、放置された物や忘れ物の扱いを定める「遺失物法」に従って処理することになります。

 放置傘は、遺失物法における遺失物または準遺失物(他人の置き去った物等)に該当します(遺失物法2条1項)。遺失物等を拾得をした者や届出を受けた施設の占有者は、速やかに「遺失者に返還し、又は警察署長に提出しなければならない」と定められています(同法4条1項、13条1項)。

 もっとも、実際には放置傘を持ち主へ返還することは困難でしょうし、放置傘のために警察署へ出向いて手続きするまでの余裕はない、という事業者も多いのではないかと想像します。

 ――放置傘への有効な対処法はありますか。

 放置傘がすべて従業員のものであることが確実である場合は、社内で十分に告知をしたり、あらかじめ私物の扱いについて社内規程を設けたりすることで、持ち主(従業員)が所有権を放棄した、または処分することに合意したとみなすという方法が考えられます。

 所有権者がいない物を処分したり、所有者の合意を得て処分したりするのであれば、前述の法的責任は生じません。社内手続きを経たうえでであれば、後々に持ち主であった従業員とトラブルになるリスクも相当程度抑えることができると思います。

 ただし、「こうすれば絶対に法的問題を生じない」というわけではないため、判断が難しい場合には警察署へ届けるのが無難といえます。

<7/24(月) 9:57配信 弁護士ドットコムニュースより>

 社内に放置してある誰のものか分からない、社員の私物らしきもの・・・。

 どこのオフィスでも思い当たるものがあるのではないでしょうか。

 社員の私物であっても業務上使用しているものであればオフィスに置いていても問題ないと思います。

 しかし、業務上必要とは思えない私物の場合、その対処が難しいケースもあります。


 退職した社員の私物も問題です。

 他人にとっては価値のなさそうな不要と思えるものでも、本人にとっては必要な場合があります。

 勝手に廃棄する、他の人に使用してもらう(譲る)ことは、本人の了解を得ずに行っても良いのか気になります。

 本人が存在すら忘れているものは勝手に処分しても良いと思うのですが、あとで本人が返せと言ってくるケースも考えられます。

 弊社でも退職した社員が、退職後にオフィスに私物が残っているから返してほしい、と言ってきたことがあります。

 誰の記憶にもなく、本人が持ち帰った可能性が高かったのですが、結果として、同等品を購入して本人に返すことになりました。


 会社のものと私物、将来的なトラブルを回避するためにも、明確に区別し、社内規定などにも記載すべきでしょう。

 一定期間オフィスに保管する場合は、事前に上司の了承を得るような仕組みにするなどすれば良いでしょうか。

 オフィスや倉庫に置いているだけで賃料がかかる、会社に負担を掛けていると考えれば、会社の許可なく勝手に置くことがおかしいと分かります。

 本人が責任を持って不用品は処分し、必要なものは持ち帰るということを徹底することで、社内の整理整頓にもつながります。

 不用品がなくなることで空きスペースができ、本当に必要なものを置くことができるようになります。

 

 ものを捨てられない人、片づけられない人は多いですが、捨てられる人、片づけられる人は非常に少ないと個人的には実感しています。

 捨てられる人、片づけられる人が率先して整理整頓を行いましょう。

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