防犯ブログ

  • 子どもの安全対策
2023年03月03日 附属池田小事件から20年あまり・・・

学校の校舎.jpg

 先月8日、札幌市清田区の中学校に忍び込み、現金を盗んだとして、無職の56歳の男が逮捕されました。

 建造物侵入と窃盗の疑いで逮捕されたのは、札幌市白石区の無職の容疑者56歳です。

 容疑者は、先月8日午後4時ごろから翌日の午前2時40分ごろまでの間に、札幌市清田区の北野中学校に忍び込み、現金約8万円を盗んだ疑いが持たれています。
 警察によりますと、先月9日、警備会社から北野中学校に人が侵入したという110番通報(自動アラーム)があり、警察官が現場に駆け付けるも、容疑者は既にその場を離れていました。
 容疑者は、校舎のガラスを割って中学校に侵入し、職員室などを物色して、学校職員2人が個人的に保管しているお金を盗んだということです。
 昨年10月以降、札幌市、苫小牧市、恵庭市の学校で、窃盗事件が相次いだことから、警察が捜査を進めた結果、防犯カメラなどから容疑者が浮上し、今月1日、逮捕されました。

 警察の取り調べに対し、容疑者は「私がやったことに間違いない。これまでに、札幌、恵庭、苫小牧あたりで20件くらい泥棒をやっている」と、容疑を認めているということです。

<2/1(水) 17:30配信 HBCニュース北海道より>

附属池田小事件

 大阪府池田市の附属池田小学校で発生した無差別殺傷事件が発生したのが2001年6月。

 犯人が校内に侵入し、8人を出刃包丁で殺害、15人(児童13人、教職員2人)を負傷させました。

 この事件をきっかけに、学校(小中高校)、幼稚園、保育所などの教育関連施設への防犯体制(警備体制)の強化が注目されるようになりました。

 地方自治体などから予算が出て、防犯カメラや防犯ブザーを購入するなどの対策がとられることが増え、子供たちを守ろうという社会的な意識の高まりを感じました。


発生から20年あまり・・・

 それから約20年経過した今、学校の防犯対策、防犯体制は今どのようになっているのでしょうか。

 毎日新聞が県庁所在地や政令指定都市などに行ったアンケート調査では、登下校時など校門が開いている際に各学校の教職員が立って見張りをしているかどうかを把握していない自治体が全体の6割にも及ぶことが判明し、事件の風化を感じさせます。

 その後、この事件のような大きな殺傷事件が日本で発生していないことも要因の一つにあるでしょう。

 危険を感じなければ、その対策を行う必要性を感じなくなるのは、やむを得ない気もします。


防犯対策の費用

 防犯カメラを設置する場合、1年目に防犯カメラを販売店などから購入し、現場に設置します。

 購入した場合、大きな支出は1回限りですが、その後定期的(年に1回等)なメンテナンスが必要となります。

 また、落雷などの自然災害での故障、何者かに意図的に破壊されるなどの突発的な事故が発生した場合どうするかも考えておかなければなりません。

 そして5年ほど経過すれば古くなるため、新しい物を購入するか、撤去するか、どちらも費用が掛かります。

 リース契約や分割支払いの場合は、大きな支出はありませんが、毎月定額支払いを数年間行わなければなりません。

 いずれのケースにせよ、1回数十万円、数百万円の予算が下りたから終りではなく、防犯カメラを設置することを継続するのであれば、その後の追加費用が必ず掛かります。


予算の確保

 地方自治体では毎年のように一定額の予算を確保する必要があります。

 他の事業に予算を回すと、必然的に防犯カメラを設置する対象(学校)の数も減ることになります。

 また、1校あたり5台だったカメラを3台に減らすなど、防犯効果としては弱体化してしまうでしょう。

 継続した対策を行う場合、数年、数十年に渡って予算が必要になることを最初から考えておかなければなりません。

 それを考えずに一時的な考え、発想だけで行動すると後で悔やむことになります。


 今回ニュースになった容疑者は職員室を物色した窃盗犯です。

 附属池田小事件の犯人と比べるような者ではありませんが、学校への侵入者と言う点では共通しています。

 子供たちが学ぶ場である学校に容易に侵入できてしまうような環境は保護者にとっても好ましいものではありません。

 大きな殺傷事件が発生する前に、もう一度学校の防犯対策、防犯体制の見直しを行い、継続的な対策を考えるべきでしょう。

加盟企業専用ページはこちら