防犯ブログ

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2011年05月20日 東京 街灯消えひったくり増え

東日本大震災直後、東京都内で空き巣が減少する一方、ひったくり事件が急増し2カ月で約330件に上っていることが18日、警視庁捜査3課の調べで分かりました。
計画停電や節電の影響で、街灯が消えて暗がりが増えていることを悪用したとみられるケースもあります。
被災者支援の募金箱を盗むなど震災に乗じた悪質な犯罪は後を絶たず、同課は取り締まりを強化しています。

同課によると、ひったくりの発生件数は震災が発生した3月11日~4月10日の1カ月で約180件。
震災前の2月12日~3月10日の約130件と比べると約50件増えました。
その後の1カ月(4月11日~5月10日)は取り締まり強化などで約150件と前月比2割減となりましたが、依然として震災前を上回っていました。

夜間の犯行が多く、バイクや自転車で路上を歩く高齢者から追い抜きざまにバッグなどを奪う手口が目立ちます。
主に足立、世田谷、江戸川区で多発し、連続ひったくりも発生。
足立区では3月17日午後9時20分ごろと約10分後の2回、通行人が2人乗りバイクにバッグを奪われました。

食料や水の買いだめなどで現金を多く持ち歩くケースが増えていたことから、10万円以上の高額被害が際立っています。

コンビニやレストランに被災者支援のため置かれた募金箱が盗まれる事件も各地で後を絶ちません。
都内だけでも4月20日までに約20件(被害総額約18万円)が確認されています。

ただ、阪神大震災の際には東京でひったくり事件の増加は確認されておらず、立正大学の小宮信夫教授(犯罪社会学)は「不景気などの社会不安に震災という要素が加わり犯罪が増えていると考えられる」と分析しています。

一方、同じ窃盗でも空き巣などの侵入盗は減少傾向。
震災後の外出自粛ムードなどで留守宅が減った上、地震や東京電力福島第1原発事故で外国人窃盗グループなどが相次いで帰国している影響もあるとみられています。

同課によると、千葉県などで空き巣を繰り返したとして4月に窃盗容疑で逮捕された中国籍の男は「帰国しようとしたが出国する外国人らで混雑し、航空運賃も高騰していたため帰れなかった」と供述したという。
<産経新聞5月19日(木)7時55分配信より>

停電の影響で、家に人がいる時間が増えたため、そこに対する空き巣などの侵入盗は減少傾向にあるようです。
その一方、食料品の買いだめや万が一の被害を想定してか多額の現金を持ち歩く人が増えていることから、それを狙ったひったくりが増えているようです。
地震発生日、帰宅難民となった人が多くいましたが、手持ちの現金があり、空いていればタクシー利用やホテル宿泊等の手段も使えたのに、と後悔する人もいたかもしれません。

また、現地でATMが破壊され現金が盗まれるという事件もありましたが、何かの時に現金が必要になるかもしれないという不安が広がっているのかもしれません。
カードやパソコンなど日頃便利な物も電気が止まると、それ自体が使えなくなるということも改めて分かったため、より現物をという意識を持つ人が増えてきているのでしょう。

ひったくりが増えた原因として、街灯が消え、暗がりが増え、被害者に自分の顔や特徴を見られる心配が減ったということも、犯罪者側には有利な点でしょうか。
犯罪者には嫌いなことが4つあると言われています。
<侵入防止4原則>
目・・・人目につくのを嫌がる ⇒ 人に見られる、防犯カメラで監視する
音・・・警報音等の大きな音を嫌がる ⇒ 警報ベルや犬の吠える声なども有効
光・・・明るく照らされるのを嫌がる ⇒ 街灯や威嚇用のライト・フラッシュなど
時間・・・侵入に5分以上かかるのを嫌がる ⇒ 時間がかかると気付かれる可能性が高まる、手間がかかる

この4つに沿った防犯対策を行うことが効果的です。
泥棒の嫌がること

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