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2010年06月08日 「忍込み」のプロの独り言

忍込みのプロ61歳。引退宣言「年だし体力ない」
ターゲットとしていたのは「間取りがわかりやすい」というお寺の庫裏と農家風の家でした。

●茨城県警境署に3月、信号無視で現行犯逮捕された男は、夜間に家人が寝ているすきに盗みを働く“ノビ師”と言われる「忍び込み」のプロだった。

 約30年にわたり逮捕、服役を繰り返してきた男は捜査員に対し、「もう年だし体力もなくなった。獄中死したくないから、今回で足を洗う」と引退を宣言。
同署は「本当に辞めるという彼の気持ちを信じたい」としている。

 男は、窃盗などの罪で起訴された住所不定、無職男(61)。
30歳頃から大工の傍ら、県内外で忍び込みを始め、埼玉県警などに逮捕されてきた。
最後に仮出所した2007年9月以降は都内の工務店に勤める一方、忍び込みを再開。
今年1月には仕事を辞め、盗難車で車上生活しながら盗みを繰り返していた。

 元大工だけあり、狙いを定めるのは「間取りがわかりやすい」というお寺の庫裏と農家風の家。真っ黒な服を着て闇に紛れ、室内犬がいたり、物音がすれば飛び出して逃げるなど慎重さも際立っていた
犯行前後に職務質問されたことは一度もないという。

 気に入らない取調官には一切口を聞かなかったが、今回は27歳の捜査員に引退を口にした。
逮捕から約1か月半後には、未遂を含む60件の忍び込みなどを自供。
同署は「息子のような年の捜査員の熱意に心が動いたのでは」とみている。

 初公判は3日、水戸地裁下妻支部で行われ、須貝被告は起訴事実を認め、検察側は懲役3年を求刑し結審した。
( 6月4日読売新聞より引用)

なんか刑事ドラマのようなストーリーですよね。
「忍込み」とは、家人が家にいるのにも係わらず、そっと侵入する侵入窃盗の手口です。
「空き巣」が無人時に行うのに対し、有人時に行いますから、「音を立てず」「目立たず」といった方法を取ります。
元刑事さんに聞いた話では、「寝ている人の呼吸に合わせると気づかれない」とか。
いずれにしても、途中で誰かが目を覚まし、ばったり・・といった可能性もある、侵入される側からするとありがたくない泥棒です。

「忍込み」は平成21年17,443件発生しています。「空き巣」が59,213件です。
住宅対象の侵入窃盗は81,436件ですので忍込み21.4%、空き巣72.7%です。
どちらも、建物の中に侵入されると、もし何も盗まれなかったとしてもまず気持ち悪いし、怖いし、その家にそのまま住むのが嫌で引越ししたという人もいる程ですので、被害に遭わないための防犯対策を行うことをお勧めします。

自宅に泥棒に入られないようにするためには
● 自宅を見渡し、死角になって道路から見通しが悪くないか確認する。(塀が高い、植木が茂っているなどは改善し、見通しを良くする)
● 夜間自宅周辺を見渡し、暗くないかを確認する。(防犯灯や人感ライトなどを設置し、犯人が隠れやすい状況を無くす)
● 窓・扉の錠前は、破壊行為に強いタイプのものに交換する。
● 窓・扉に補助錠を設置する。
● 窓・扉の施錠を必ず短時間でも行う。特に、2階や風呂場、台所、トイレの窓、格子のある窓も施錠する。
● 窓ガラスには防犯フィルムを貼る。
● 窓・扉に開閉検知センサーを取り付け、こじ開けられた瞬間にベル・サイレンで威嚇撃退するホームセキュリティシステムを設置する。
● 外周警備を実施し、窓に近づこうとした時点で音声メッセージを流し、警告する。

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