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2016年09月06日 中外日報(平成28年8月31日)「防犯ズームイン(24)」(弊社提供連載)


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われる未指定文化財
「価値ない」と油断禁物


寺社の建造物や文化財、宝物を狙った盗難・放火・損壊などの犯罪被害が後を絶たない。
今回は、「セキュリティハウス・センター」運営本部で防犯システムの構築に携わる植村光代さん(総合防犯設備士)に、寺社が犯罪者に狙われやすい理由を聞いた。
同社は、日本最大級の防犯・防災のプロ集団のネットワークを運営する。「うちに入っても、盗む価値のあるものはないから大丈夫」。植村さんはこの考えが一番危険だという。

窃盗犯の心理として、文化財の指定の有無など社会的な評価より、「人目に付かない」「容易に建物に侵入できる」など犯罪行為を実行するための「安全性」が最優先されるという。むしろ未指定文化財の方が「警戒が甘く、狙われやすい」と警告する。

また未指定文化財の仏像やご神体、宝物などは写真を含めて、詳細な資料が保管されていることが少なく、それだけ捜索も難航する。一方、窃盗犯にとっては世間的に知られていない方が、換金する際、足が付きにくく、そちらに狙いを定めるケースも少なくないという。

参拝者を装えば容易に境内に入り込め、無住や兼務住職の寺などでは犯罪行為の発覚が遅れるため、犯罪者にとって寺社は格好のターゲットとなるようだ。

植村さんは「文化財の未指定の物も数多く盗まれていることが、意外と知られていない」と、「普通」の寺社がターゲットになり得る危険性に警鐘を鳴らす。

同社のネットワークには現在、北海道から沖縄の137社が参加し、公共施設や一般企業、寺社向けに防犯システムを提案・納入している。「寺社仏閣の安全・安心」と題したDVDを寺社向けに無料頒布している。

問い合わせは同社「SHネットワーク運営本部」∥075(584)6600∥まで。

写真説明
どんな寺社も犯罪被害のターゲットになり得る

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