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2023年03月24日 500万円以上の使途不明金 口座管理していた市職員を逮捕

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 愛知県豊川市の口座の通帳がなくなり、540万円余りが使途不明になっている問題で、口座を管理していた職員の男が、市の通帳などを盗んだ疑いで逮捕されました。


 この問題は豊川市で開催されるマラソン大会の運営資金などが入っていた口座の通帳などがなくなったうえ、およそ545万円が使途不明となっていて、口座を管理していた職員の行方が分からなくなっていました。

 警察によりますと14日、大阪市内の警察署にこの職員の男が出頭したため、窃盗の疑いで逮捕しました。

 男は容疑者(35)で、おととし4月から先月25日までの間に、豊川市の通帳などを盗んだ疑いがもたれています。

 容疑を認めているということです。

 警察はなくなった545万円について容疑者との関連を調べます。


<2/15(水) 7:25配信 メ~テレ(名古屋テレビ)より>


 口座管理を任されるぐらいの市職員ということは当然公務員でしょう。

 その職を500万円余りの現金を得るために失ったという見方もできます。

 容疑者の35歳という年齢を考えると、何事もなければその後25年間勤めることができたはずの職場を捨てる決断は、得られた金額を考えると少ないように思います。(退職金だけでも相当なはず)

 また、事件発覚の時点ですでに行方が分からなくなっていたということですから、第三者に盗まれたような犯行を隠ぺいする気もなかったようで、突発的な犯行のように見えます。

 逮捕され刑務所に入り、出所後、再就職しようとした時に、自分の誤った決断を実感することでしょう。


 仕事柄お金の管理というものは、ある特定の、少数の人に長期間任せるのはリスクがあります。

 仮に帳簿等は数字を改ざんして合っていたとしても、銀行口座の残高や現金は合っていない状態もあり得ます。

 不定期に上司などがチェック、確認できる態勢でなければなりません。

 その人が今回の事件のように突然姿を消した場合、その後他の人で対応できるのかという点も重要になります。


 昔、大学時代に入っていたサークルに卒業生のOB会があり、その口座を任されていた人が長年に渡り不正をしていた事件を思い出しました。

 毎年、卒業生から会費の入金があり、総会費用などの出金も含めて会計として口座を管理していた人でした。

 幹事は面倒なやり取りや雑務があるだけで特にメリットはなく、次の幹事に推薦されたり選ばれても断る人が多い中、毎年自分から進んで会計を務めていたのは不思議でした。

 会計が別の人に変わった後、問題が発覚し、その理由が分かりました。


 業務上、この人にしか分からない、他の人ではできないという内容がそれぞれの会社で存在すると思います。

 今回のような不正は言うまでもありませんが、リスクを分散するという面でも、一つの業務に対して常に2人以上が対応できる体制が理想です。

 従業員数が少ない会社の場合それは難しく、1人で重要な業務を複数抱えている状態は珍しくありません。

 その人が元気なうちは問題ありませんが、体調を崩して休職したり、転職や退職してしまうと、たちまち現場は混乱に陥ります。

 第三者でも分かるように業務内容をマニュアル化するなど、いつ引き継ぐことになっても良いように日頃から準備しておくことが必要です。

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