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2023年01月06日 防犯設備への投資 元は取れるか?

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 イングランド中北部ウェストヨークシャー州の携帯電話販売店で12月4日、男性が27万円相当のスマートフォン2台を盗もうとして失敗した。
 男性は店員にショーケース内の商品を出してもらい、手に取って確認し始めた。
 そして2台目のスマートフォンを手に取ると、ドアに向かって走り出した。
 しかしドアは遠隔操作で施錠されており、男性は持っていた2台のスマートフォンを店員に返した。
 逃げられなかった男性は、「友人のアイデアだった」と主張したという。

 暴力を振るったり、店に被害がでることを懸念し、店側は男性を外に出したという。
 店主は警察に通報したが、警察は男性が何も盗らなかったため、優先事項ではないと店主に伝えたという。

 店主は20年に4万円以上をかけて、カウンターからドアを施錠できる装置を付けた。
 「27万円相当の商品が盗まれるのを、防いだので投資の元が取れました」と店主は語った。
 (イギリス、ウェストヨークシャー、12月7日、映像:SWNS /アフロ)

<12/7(水) 16:00配信 アフロより>


 防犯カメラ、防犯センサーを大金を費やして設置した場合、今回の事件のように被害を防いで投資分の元を取ることができるでしょうか?

 答えはイエスでもあり、ノーでもあります。

それは泥棒などの犯罪者から被害を防ぐことが出来た場合、大きく2つのパターンがあるからです。

  • 防犯対策が働いて泥棒の被害を防ぐ場合(直接的な被害防止)
  • 防犯対策は働いていないが、その存在を知った泥棒が現場を避けた場合(間接的な被害防止)


 どちらの場合も被害者は被害を免れる、もしくは被害額を減少するという防犯対策の恩恵を受けることに成功しています。

 今回の事件のような「直接的な被害防止」は目に見えますので効果を実感しやすいものです。

 万引き被害が多い店で、防犯カメラの設置後、被害額が減少したというのも目に見える効果です。

 この効果が数年に渡って持続すれば、投資分の元を取れることにもつながるでしょう。


 一方、「間接的な被害防止」、いわゆる「抑止」というものは、実際には被害に遭っていませんので、目に見えない効果となり、防犯対策の設置効果が実感しにくくなります。

 例えば、防犯対策を実施していた自分の家以外、周辺の複数の家で窃盗被害に遭った場合、これは泥棒が自分の家を意図的に避けて犯行を行った結果だと考えられるかもしれません。

 このように防犯対策を実施した場合は2つのパターンがありますので、どちらか一方のみで話を進めない方が良いでしょう。


複数の防犯対策の組み合わせ

 また、防犯対策を実施するなら、防犯カメラのように単体の対策よりも複数の対策の方が効果が高いことは言うまでもありません。


 人感ライト、防犯カメラ、赤外線サンサー、パッシブセンサーと、次々に複数の防犯対策が動作することで、

 この家(建物)の住人は防犯意識が高い、侵入するには手強い相手だ、と犯罪者(泥棒)に思わせることができれば、犯行対象から外れる可能性がより高くなります。

 そのような防犯意識の高い、手強い者を相手を無理に相手せずとも、もっと容易な侵入先はいくらでもあるのですから。

 防犯システムが複数設置された侵入先と、無施錠の侵入先を比べればどちらを泥棒が好むかは明らかです。

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