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2022年12月16日 昔は結婚詐欺、今はロマンス詐欺にご用心

スマホ画面で婚活.jpg

マッチングアプリ「Tinder」がアプリを通じて昨今オンライン上で急増している「ロマンス詐欺」の啓発・注意喚起キャンペーンを10月26日から今月16日に実施した。

「ロマンス詐欺」とは、SNSやオンライン、マッチングアプリなどを通じて知り合った相手を言葉巧みに騙し、恋人や結婚相手になったかのように振る舞い、金銭を送金させる特殊詐欺の一種。アメリカ合衆国では、2021年のロマンス詐欺による被害額が5億4700万ドルと過去最高を記録した。その額は2017年と比較して6倍以上、2020年から80%増加している計算だ。日本でも増加傾向にあり、相手が日本人ではないケースも多いことから「国際ロマンス詐欺」とも呼ばれる。

一般的に、ロマンス詐欺の犯人の特徴として、「実際に会うのを避ける」「個人情報を要求する」「金銭問題を強調する」などが挙げられ、一見容易に見分けることができると思われるが、犯罪のプロである犯人は、必ずしも偽の人格を装うわけではなく、実名を使うことなどもあり、愛情を求める純粋で無防備な心に巧みつけ込むため、当事者が見破るのは困難だとも言われている。

具体的なキャンペーンの内容は情報提供だ。Tinderのアプリを開くと、「ロマンス詐欺から身を守るために」という画面が表示され、その画面から、ロマンス詐欺について、具体的な事例と対策、Tinderの安全対策機能の詳細ページの閲覧を促し、また、同様のメッセージがアプリ内にも送られた。

近年、新たな出会いのためにマッチングアプリを利用する人が増え、最近行われた調査では、18歳~25歳のうち、44%の人がマッチングアプリの利用経験があるという。

早稲田大学国際教養学部で「恋愛学」についての講義を行う森川友義教授によると、「ロマンス詐欺の根底にあるのは"恋愛感情"。"会うのを避けられる"、"金銭面で頼りにされる"のは恋愛ではない。恋愛とは何かをきちんと、冷静に、理解していれば、被害に遭う可能性は低いはず」という。

自分で不審な点に気づくことができなかった場合でも、多くの場合は、友人や家族への近況報告や恋愛相談を通じて周囲が異変に気づき、声をかけることで被害を未然に防ぐことが可能だという。

Tinderは、さまざまな安全対策機能を開発。表示されるモデル写真と登録されているプロフィール写真をAIで照合し、同一人物か判断する「なりすまし防止機能」をはじめ、不適切な言葉を含んだメッセージを送信しようとすると、AIがそれを検出し、送信決定前に警告が表示される「迷惑メッセージ防止機能、不快な思いをした際に報告できる「報告機能」などをアプリに搭載している。


<11/17(木) 12:39配信 スポーツ報知より>

「ロマンス詐欺」を中高年以上の人にも分かりやすく言うと、「結婚詐欺」の現代版でしょうか。

コロナ禍もあり、親しい人同士でも実際に会うことがためらわれる状況ですから、一度も会ったことがない人とお付き合いをしたり、結婚したりするケースもあるでしょう。

実際に会うことがなければ、別の人の写真や動画を相手に送るなどして自分を偽り続けることが昔よりも容易になっています。


そして、他の人の写真を使わずに、自分の写真をアプリ等で加工して使えば、(詐欺行為に)巻き込む人が少なくなり、さらに犯行が露呈する可能性を減らすことができます。

あるバラエティー番組でバイク好きな若くてきれいな女性が、実際は中年の男性がアプリで加工した映像だと紹介されていたのには驚きました。(全く男性とは分かりませんでした!)

アプリ技術の進化のすごさ、巧みさを実感しました。


また、ロマンスに限定したものではなく、例えばSNS等で知り合った相手に金銭を要求する事案は今後も増えてくるでしょう。

例えば、SNSで知り合って親しくなった相手から、今ウクライナに住んでいて生活が困窮している、PayPayなどのスマホ決済から送金してほしいと言われたら、寄付の意味合いも含めて送金することに抵抗を感じない人がいても不思議ではありません。

このような詐欺はすでに行われているでしょうし、今後も新しい手口がどんどん出てくるのは間違いありません。

相手が詐欺師か、本当に困っている相手なのかを判断するのは、最終的には自分がするしかありませんが、その見極めは難しくなる一方です。

いまSNSで相手と交流することは禁止できないほど多くの利用者がいますから、そこでは決して金銭の貸し借りは行わない、金銭を要求されたら◯◯を確認するなど、自分なりに何らかのルールを定めて行うべきでしょう。

もし、騙された場合、同情してくれる人はいたとしても、その人が失ったお金を取り返してくれる、何とかしてくれることはないでしょう。

自分の身を守るのは自分しかいない、最後に頼れるのは自分、と日頃から考えておけば万が一の備えになります。

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