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2020年10月16日 イラン 窃盗犯に指切断の刑罰

イランでは9月、4人の男性の右手の指4本を切断する刑の判決が確定したと報じられた。4人はいずれも窃盗罪で逮捕、起訴されていた。

イラン・イスラム刑罰法第278条は、窃盗罪に対し右手の手のひらと親指だけを残し、4本の指を切り落とす刑罰を定める。

イラン人権監視団(Iran-HRM)によると容疑者の一人(34歳)は裁判で、自分が犯してもいない窃盗を犯したと認めたのは、拷問で肉体的にも精神的にもギリギリのところまで追い詰められたからだと証言した。

イラン当局による拷問については2020年9月、国際人権NGOアムネスティ・インターナショナルが詳細な調査報告書を公開している。
そこでは殴る蹴るにとどまらず、水責め、吊り下げ、薬の投与、爪剥ぎ、電気ショックなど、自白を強要するために極めて残虐な拷問が行われている実態が報告されている。

反体制デモに参加し治安部隊員を殺害したとして9月12日に死刑を執行された元レスリングの国内チャンピオンも、拷問で自白を強要されたと証言していた。
選手の死刑執行に対しては、EUや国際オリンピック委員会(IOC)などが遺憾のコメントを出し、イランを国際的なスポーツ大会に参加させるべきではないという声も上がっている。

指を切断するなどの身体刑は非人道的な刑罰だとして、国際法上の犯罪とみなされる。

<10/1(木) 11:42配信 FNNプライムオンラインより>


窃盗犯に厳罰を処することは個人的には賛成です。
犯罪の厳罰化は犯罪の抑止力になると考えるからです。
そんな厳しい罰を受けるのであれば、そのような犯罪を犯すのは止めようと考える者が多くなると、自然に犯罪件数は減ると思うからです。

ただ、今回のイランでの判決は重すぎるように思います。
それぞれの国の文化や伝統を重んじることは理解できますが、時代錯誤な内容や差別的、偏見を助長するような内容は変えていくべきだと思います。

イランでは窃盗犯の指を切り落とす刑罰が珍しくないようですが、その厳罰は犯罪の抑止力にはつながっていないのでしょうか。
もし、イランでは窃盗事件の発生件数が多いのであれば、厳罰化は犯罪の抑止力には効果がないということを証明しているとも言えます。
実際のところがどうなのか興味があります。

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