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2011年10月28日 狙われるエアコン室外機盗難 福岡で多発

エアコンの室外機の盗難が九州や山口、沖縄県で多発し、今年に入って少なくとも920台以上に上ることが、各県警への取材でわかりました。

室外機の羽根(ファン)や管に使われている銅やアルミニウムの価格が、建設ラッシュの続く中国やインドの需要増に伴って上昇傾向にあり、リサイクルショップや金属回収業者に持ち込まれて換金された可能性が高いということです。
警察では、流通の阻止に向け、リサイクル業界に協力を呼びかける方針です。

九州や山口、沖縄の各県警によると、1~9月の室外機の盗難は、集計していない福岡を除くと、佐賀が213台(昨年1年間195台)で最も多く、鹿児島で少なくとも44台(同30台以上)、長崎40台(同80台)と続きます。

福岡について各署に問い合わせたところ、少なくとも506台が盗まれており、九州、山口、沖縄の合計は920台以上でした。

「この夏は扇風機で乗り切ったが、悔しくてならない」。
8月に福岡県飯塚市内の勤務先の営農組合で被害に遭った男性(62)はため息をつきます。

県警飯塚署によると、今年、公民館や集会所、民家などで80台以上がペンチなどの工具で配管を切断されて盗まれました。
管理人が常駐していない施設が4割を占めているという。

先の営農組合から室外機を盗んだとして窃盗容疑で逮捕した無職の男(56)は、廃品回収業者を装って軽トラックで運び出したといい、「簡単に換金できるので繰り返しやった」と供述しているという。
<読売新聞10月17日(月)15時31分配信より>

今年の夏は室外機盗難が多発していると、このブログでも何度か紹介しましたが、読売新聞の調べによると、各都道府県ごと(主に九州)の発生件数が出ています。

今年(9月まで)の室外機盗難数(各県警・読売新聞調べ)
福岡・・・506台以上
佐賀・・・213台
熊本・・・72台
鹿児島・・・44台以上
長崎・・・40台
沖縄・・・25台以上
宮崎・・・13台
大分・・・6台
山口・・・数台

福岡が明らかに狙われていることが分かります。
同一犯が荒稼ぎした可能性もありますが、他と比べるとダントツの数字です。
それでは福岡以外、九州以外が安全かというとそうではありません。
このような手口は、類似のものや模倣した犯罪が、別の離れた地域で、少し時間を置いて多発することがあります。
その地域ではあらかたやりつくしたので別に移動する場合やその手口はいい、と感じた別の犯罪者が他の地域で試すという場合など様々でしょう。

多発する地域では徐々に対策と傾向が分かってきます。
そうなると犯行は行いにくくなってきます。
ただ、それが適用されていない地域ではまた別の話です。
対策が行われるまで時間がかかりますから、その間に稼ごうという考えでしょうか。

これは国境を越えて起こり得ることです。
例えば、韓国内や中国内で犯罪を犯した犯人(多くの場合が組織ぐるみの犯罪集団)が、その国ではそれ以上の犯行が難しいと判断すると、外国に出稼ぎに行き、その国で犯行を行うというケースです。
国が違えば、その手口に対する対策も異なりますので、すぐには対応できないと考えるのでしょう。
他の地域、他の国の犯罪と言っても、それが自分の住んでいる地域、国に流れてくる危険性は常にあります。
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