防犯ブログ

2009年09月24日 「被害者が泣き寝入りしやすい」と“援交狩り”

平成21年度の刑法犯総検挙人員に占める少年の割合は25.7%。前年より0.2ポイント上回っています。
中でも凶悪犯の強盗が368人で対前年同時期の19.1%増となっていることが気になります。

そんな高校生などによる強盗のニューズがありました。
「援助交際」を装って相手の男性から現金を奪うという手口です。


●“援交狩り”と称して、インターネットで知り合った男性に暴行を加えて現金を奪ったとして、警視庁八王子署は強盗致傷の疑いで、東京都小平市に住む都立高校1年の女子生徒(16)と16〜17歳の無職少年3人を逮捕した。4人は「遊ぶ金が欲しかった」と容疑を認めている。

 逮捕容疑は、8月19日午前0時10分ごろ、ネットで知り合った団体職員の男性(23)に援助交際を持ちかけて八王子市内のラブホテルに呼び出し、女子生徒と手をつないで歩いているところに駆けつけた少年3人が「誰の女に手を出しているんだ。殺すぞ。金を出せ」などと脅迫。殴るけるの暴行を加え、現金5万円とキャッシュカードなどの入った財布を奪ったとしている。

 同署によると、4人は遊び仲間で、少年の1人が「被害者が泣き寝入りして警察に届けにくいから、援交狩りをしよう」と提案。ネット掲示板に「今夜暇な人、遊んでください」と書き込み、男性を呼び出した。少年の1人が女子生徒を装って、男性とメールをやりとりしていたという。
(9月24日産経新聞より引用)

被害者の心理を分析した上での大人顔負けの手口です。
遊ぶ金欲しさの犯行。
こうした高校生が大人になってどうなるのか、と考えると、日本の将来が心配になるのは私だけでしょうか?

道徳心の欠落。
これは大きな問題です。しかし、少年だけの問題ではありません。
教職員、警察官、自衛隊員、住職、公務員、弁護士・・耳を疑いたくなるような聖職者による犯罪がここ数年どれほど多く発生していることか・・・。
少年たちが大人を信じられない、大人の言う事なんて信じない、と考える理由を我々大人が作ってしまっているのです。
一時期「美しい国づくり」というのが政治家から発せられていましたが、道徳心を持たない国民に将来はありません。

1943年フランス大使であるポール・クローデルが言った言葉があります。
「日本人は貧しい。しかし高貴だ。
世界でただ一つ、どうしても生き残って欲しい民族をあげるとしたら、それは日本人だ」
彼の目に映ったこの日本人像からどれだけ遠くに我々は来てしまったのでしょうか?

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