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2009年07月06日 ひったくりと強盗前年より14%増加

「ひったくり」と「強盗」が昨年度10月以降急増しています。

治安情勢の指標とされる犯罪の大半が減少する中、ひったくりと強盗は02、03年をピークに減り続けていたが、昨秋のリーマン・ショック以降増加に転じ、今年1〜5月の認知件数は08年同期と比べいずれも14%増となりました。

●ひったくりの認知件数は89年に1万件を突破。ピークの02年には5万2919件に達したが、取り締まりの強化などで減少に転じ、08年は1万9145件で95年とほぼ同じレベル。犯罪率(件/10万人)も02年に41.5まで悪化した後は減少、08年は15.0だった。今年2月ごろから一転して増え始め、1〜5月の認知件数は08年同期比14.2%増の8631件。増加は関東圏に集中している。。(警察庁統計)

●強盗は03年の7664件をピークに減少し、08年は4278件。犯罪率も03年の6.0から08年は3.4まで下がっていたが、08年11月ごろから増え始めた。今年1〜5月の認知件数は1952件で、08年同期比14.0%増

02年をピークに毎年減少している重要犯罪・重要窃盗犯の中で、増加しているのは「ひったくり」と「強盗」の2種です。
この2種の犯罪は「手っ取り早い」ということ。特殊な道具も熟練した手口技術も必要としないため、金が必要な人間が簡単に手を染めることができる犯罪です。

この犯罪の増加は「完全失業率」との相関関係が指摘されています。
●完全失業率(年平均)は86、87年には2.8%に達した。バブル経済期に一時改善され90、91年には2.1%まで回復したが、バブル崩壊後に再び悪化し、02年には過去最悪の5.4%に達した。その後は下がり続けていたが、リーマン・ショックが世界的大不況に発展した08年は07年比0.1ポイント増の4.0%に。今年1〜5月の月別完全失業率は08年を大きく上回っている。
(7月4日毎日新聞より引用)

完全失業率が回復せず、景気もいっこうに改善されない現状を考えると、「ひったくり」「強盗」はますます増加すると思われます。
こうした犯罪を未然に防ぐためには、「常に防犯意識を持っていること」

例えば「ひったくり」。
対象として犯人が選ぶのは、「ひったくりやすい人」
高齢者、女性といった力が弱い人、隙がある人です。
例えば携帯電話で話をしながら歩いている、カバンを道路側に何気なく持っている、無防備・・こういう人がターゲットとなり、そういう人が、人目につきにくい、人通りの少ない道路を歩いているのを狙うのです

又「強盗」も同じです。
例えばコンビニ強盗の場合なら、何曜日のどの時間帯が客が少ないか、店長が自分より非力か、店員が少なくなるか・・といったことを時間をかけて下調べを行う強盗もいます。

24時間営業のコンビニだけが狙われているのではありません。
アルバイトが多い業種の最終退出者が店舗を従業員専用出口から出るのをじっと待ちぶせて強盗を行う犯人もいます。
営業時間終了後何時間後に出てくるのかを調べているのです。
最終退出者が出た瞬間に襲い、もう一度店内に戻らせ、金庫を開けさせ強盗。
どちらかというと、店舗に入ってくる強盗よりこちらの方がより従業員の命が危険にさらされていると言えます。
以前ある大手チェーン外食店の店舗管理者の方よりご相談を受けましたが、実際に襲われてアルバイトが怪我をしていて精神的にも非常にダメージを受けているということでした。
営業終業後、店舗清掃、精算・・とだいたい同じ時間に終了するため、犯人は待ち伏せしやすい状態なのです。

そういう強盗に対しては、無線型緊急通報システムとともに、店舗照明制御などを連動させ、最終退出であることを気付かせないシステムをご提案しています。
又、防犯カメラも店内だけでなく、従業員専用出口の外などにも設置し、誰も外で待ち伏せしていないかを確認してから外に出るということをお勧めしています。
こうした防犯対策を嵩じることで、ターゲットから外させることこそ、被害を未然に防ぐ最大のポイントです。

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