防犯ブログ

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2009年05月14日 中国人振り込め詐欺組織の手口。実行犯は日本人。

「振り込め詐欺」の黒幕に中国人組織。日本人を実行犯に雇い、大規模な振り込め詐欺を行っていたことが判明しました。お金の引渡しなどは日本人に関与させず、顔を見せないその手口についてご紹介します。

<振り込め詐欺>中国人組織 実行役に日本人雇い犯行(5月13日毎日新聞)
中国人の組織が、日本人の元暴力団員や中国人留学生を雇い、大規模な振り込め詐欺を行っていたことが12日、愛知・福島両県警の合同捜査本部の調べで分かった。詐欺の実行役を日本人にやらせる一方で、詐取した金の受け渡しには関与させないなど日本人を巧みに利用していた。捜査本部は今月10日にナンバー2格の中国人の男(36)を逮捕。組織の全容解明を急いでいる。

 10日に支払用カード電磁的記録不正作出器械原料準備容疑で逮捕されたのは、横浜市中区野毛町1、調理師、範偉容疑者。容疑は、範容疑者が08年9月10日、横浜市中区のカラオケ店で、キャッシュカードを不正に複製するため、情報読み取り機などの機材を中国人の男A(28)とB(22)=窃盗罪などで公判中=に渡したとされる。捜査本部によると、範容疑者は「かばんを渡しただけで何に使うかは知らなかった」と容疑を否認している。

 捜査本部によると、組織の手口は、警察官役が被害者に「通帳が勝手に作られている。銀行協会の者にキャッシュカードを渡してほしい」と電話し、協会職員役の日本人が被害者宅を訪問し、カードをだまし取ったり、カードを読み取り機にかけてデータを盗み取っていた。日本人はAやBにカードやデータを渡し、1日数万円の報酬を受け取っていた。

 次にAやBは、データから作った偽造カードや本物のカードを中国人に渡し、被害者の預貯金を引き出させていた。被害総額は08年9〜11月に愛知、大阪、千葉など8府県で約5000万円に上る。

 捜査本部によると、引き出し役の中国人は横浜の中華街などで、範容疑者から「月50万円で簡単な仕事がある」などと勧誘されていた。また訪問役の日本人も、AやBの人脈で金に困った元暴力団員らを集めていた。捜査本部は、範容疑者がカードの偽造方法を教えるなど国内のリーダー格だったとみている。

 だが詐欺罪での立件は難航している。詐欺罪で起訴されたのは、カードをだまし取っていた日本人だけ。捜査本部によると、AやBは日本人とは携帯電話で連絡をとっているため面識がなく、共犯関係の立証が難しいため、窃盗罪などでの起訴にとどまっている。また中国にいるとみられる組織のトップの素性や詐取した金の流れも、日本人は全く知らないという。捜査本部は組織の全容解明のため、範容疑者らを追及している。


侵入窃盗から振り込め詐欺にシフトを変更している、といった指摘をする防犯専門家もいます。
いずれにしても、振り込め詐欺は、こんなに手口の紹介がニュースでされても、警察が振り込め詐欺防止の歌を作っても、銀行のATMで注意を促しても被害は絶えません。
どんどん新しいだましの内容が増えています。
「民主党の小沢一郎代表が辞任し、総選挙が近い」。こう切り出す新手の振り込め詐欺と思われる不審電話の情報が13日、宮城県警に寄せられています。
  仙台市の20代男性からの情報によると、13日午前に男の声で電話があった。男は民主党関係者を装い、「選挙後、民主党政権が誕生したら3万―5万円の定額給付金を配る」と説明。「既に給付金をもらった人は党に一時預けてほしい」との内容だった。(5月14日 河北新報より引用)

最初は高齢者を狙った「オレオレ詐欺」から始まりましたが、実際には高齢者以外でも被害に遭っています。
「自分は絶対に騙されない」という過信をやめるところから始める必要があります。
常に防犯意識を持ち、犯罪事例などに気をつけましよう。

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