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2008年06月03日 知的障害者施設火災は放火の可能性も

二日午前二時二十五分ごろ、綾瀬市寺尾北一丁目の社会福祉法人聖音会(本部・鎌倉市)が運営する知的障害者施設グループホーム「ハイムひまわり」から出火、木造モルタル二階建て約三百二十平方メートルを全焼した。
焼け跡から、入居者とみられる三人の焼死体が見つかり、別の入所男性(51)がのどをやけどする重傷を負った件で、その後の調べで「放火の可能性」が高いことがわかりました。

●二階に上がる階段下の物置の燃え方が激しく、火元とみられる。
物置の出入り口は建物の外側にあり、施設の室内側からは出入りできないという。
アルミ製ドアにかぎは取り付けられていなかった。
物置は普段から火の気がなく、施設の石油ストーブ数台や灯油の入ったポリタンク数個、食器などが保管されていた。
ホームには自動火災報知設備がなく、安全管理にも問題があったとみられる
●消火器は一階と二階に一台ずつあった。
●一階には管理人室があり、通常は管理人の男性(37)が寝泊まりしていたが、五月三十一日から旅行のため不在だった。代わりに以前、管理人を務めていた建物所有者が管理人室に泊まっていた。別の職員が施設を出る前の1日午後10時ごろに見回った際は、異常はなかったという。

 神奈川県警は、出火後に一時所在が分からなくなっていた施設とかかわりのある女性から任意で事情を聞いています。県警幹部によると、女性は「動揺していて覚えていない」と話しており、3日午前から改めて話を聞くことにしています。

「施設とかかわりのある女性による放火」というのがもし事実なれば、なんと罪の重いことだと思います。
知的障害者の施設であることを知っていて放火するということは、今回のように多くの人命が危険にさらされると知りながらした行為で、許されるものではありません。
放火そのものが卑劣な犯罪なのに違いはありませんが、その中でも弱者を狙った許しがたい犯罪であると思います。

今回の施設には、延べ面積300平米以上の施設で義務設置であった自動火災報知設備がなく、安全管理にも問題があったとみられています。
老人福祉施設には119番自動通報システム(火災通報装置)が延べ面積500平米以上の施設の場合義務設置となっており、火災発生時には押しボタンを押すだけで消防署に自動通報できます。
又、スプリンクラ−設備も述べ面積1000平米以上の施設で義務設置です。
これらは平成21年4月の消防法改正で、自動火災報知設備、火災通報装置は全ての施設が対象、スプリンクラーも述べ面積が275平米以上が対象となるなど、防火対策が強化されます。
この改正は平成18年1月の長崎県大村市の認知症高齢者グループホームでの火災が契機となっています。

予防という意味で、放火対策としては、「炎センサー」をお勧めします。
火災にまで火の手が上がってからでは大きな被害が発生します。逃げるためにも十分な時間が必要です。
建物の被害も最小に押さえる必要があります。
「炎センサー」は10m先の7cmの炎を検知し知らせます。
早期発見が可能で、火災になる前に対応することができます。
火災・放火対策

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