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2007年12月14日 秋田県 無施錠での被害 全国平均の2倍以上!

秋田県民はおおらかな県民性からか、無施錠のまま外出する人が多いようです。
06年の県内での住宅窃盗の7割、車上荒らしの8割、自動車盗難の8割は無施錠で被害に遭っており、いずれも全国平均の倍以上です。
施錠すれば被害を防げた可能性が高い例もあるようで、県警や自治体などは鍵かけ励行を呼びかけています。

大仙市中心部から車で約15分の集落が点在するのどかな田園地区で、昨年8月、70代の1人暮らしの女性宅に男が侵入しました。
女性に「金出せ」とナイフを突きつけ、現金2万円を奪って逃走しました。
男は今年2月にも三種町で同様の事件を起こし、懲役5年6月の刑が確定しています。

事件から1年以上が過ぎた大仙市の現場近くで、父(87)、妻(65)と暮らす農業の男性(65)は、夜は施錠するが、日中は高齢の父親を無施錠の自宅に残し、近くの畑で夫婦で農作業をしています。
「じぇんこ(金)ねえからよ、取られるもんもねえ。秋田と都会は違うすべ」と男性は語ります。

トラクターの倉庫や米の倉庫は終日鍵をかけず、農作業の軽トラックはキーを差し込んだまま自宅前に止めています。
事件の前と後で変えたことは何もないそうです。

会社員の夫(66)と2人暮らしの主婦(62)は夫が不在の日中、買い物に出掛ける際、行き先が秋田市なら施錠しますが、大曲なら施錠しないということです。
「不用心と言えば不用心だが、不審者が来ても近くの畑にいる人が気付いてくれるだろうという気持ちがある」と話します。

06年の窃盗事件で、認知件数のうち無施錠だった比率(単位は%)を、全国、県全体、大仙市の順に並べてみると(県警生活安全企画課 大仙署など調べ)。
                 全国   県全体  大仙市
空き巣などの住宅窃盗は、35.0%、76.2%、88.9%
車上荒らしは、        33.9%、84.5%、87.9%
自動車盗難は、       28.7%、84.6%、100.0%

秋田は全国の倍以上で、中でも大仙市は多いようです。

田舎はのどかで侵入犯罪とは無縁、自分の家が留守でも近所の人が見てくれる、と思っている人は依然多いようです。
しかし、若者が田舎を離れ、コミュニケーションが薄れつつあるところも多いと思います。
実際に被害が発生していることが数字にもあらわれていますから無視する訳にはいきません。

外国人の窃盗団が、田舎ばかりを狙って犯行を行う事件も報道されています。
県警や自治体が鍵かけ励行を呼びかけているように、無施錠をやめ、鍵をかけるだけでも防犯 対策としての効果はあるでしょう。

防犯 システムや防犯 監視カメラシステムの設置など、ハード面での防犯 対策だけに頼るのではなく、人と人のコミュニケーションなどソフト面での防犯 対策によって、犯罪が起こりにくい環境、犯罪者が嫌がる環境を自治体ごとに構築することも重要でしょう。

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