防犯ブログ

  • 犯罪手口
2006年05月31日 FIFAワールドカップ観戦時の防犯対策

日本中がドイツとの親善試合の結果に一喜一憂しています。いよいよワールドカップが始まります。多くの方がドイツを訪問される予定です。
日本人にとってドイツというとビール、ロマンティック街道、アウトバーンの高速道路といったことでしょうか?治安もヨーロッパの中では比較的に良いほうだと一般的に言われています。
たしかに、パリやローマ、ナポリといった街に比較するとひったくりやすりの発生件数は少なく、観光客にとっては安心して観光できる街だということになります。

しかし、2004年の犯罪統計によると、10万人あたりの全刑法犯認知件数はイルトライン・ヴェストファーレン州では日本の4.2倍、デュッセルドルフ市では7.1倍の発生率となっています。簡単には比較対象できませんが、日本の治安が悪くなったといっても、外国で日本と同じ感覚で行動すると大変な目に遭うことがおわかりだと思います。

又、治安がヨーロッパの中ではいい方というのは通常の時期のことで、Wカップとなると観戦客を狙っての犯罪が多発されることが予想されます。観戦に夢中になって・・といったことがないよう携帯品への注意は怠らないようにしていただくことが重要です。例年ビール祭りの期間中には欧州各地からプロの窃盗団が集まり被害が多発していることからも、今回のWカップ期間中も注意が必要です。

又、そして気になるのがテロとフーリガン。ドイツでは厳戒態勢で警備をしている映像がニュースから流れていましたが、多くの国からの観戦客が集まることからも油断ができない状態です。実際に04年6月にはケルン市のトルコ人居住区で爆発事件も発生しています。ヨーロッパの中で最も多くのイスラム教徒の住民がいるドイツでは過去にもイスラム原理主義過激派組織又はその関連組織が国内に存在し、テロ活動の後方支援を行っていたことも確認されています。

ネオナチと呼ばれる極右勢力による外国人襲撃事件もここ数ヶ月で発生しています。5月14日にはベルリン市東部で通りを歩いていた男性が黒い服を着て髪をそった3人組に国籍を聞かれ、イタリア人だと答えると1人がバットで殴りかかり男性は負傷。その際に外国人を差別する言葉を叫んだということです。又、ドイツ東部アイゼナハでも同日、チュニジア人男性が2人の男に襲われて負傷しています。
大勢の人が集まる場所では警戒するとともに不測の事態が発生した場合の対策に関しても考慮しておくことが必要です。

都市別犯罪状況/
・フランクフルト 犯罪率の高い地域。空港、フランクフルト中央駅、カイザー通り、繁華街(ショッピングエリア)が三大危険エリア。暴力犯罪の日本人被害も発生。市内でひったくりに遭い抵抗したため刃物で刺され目隠しをされ首を絞められた上カメラ、財布を盗まれた事件も発生。偽警察官による所持金を財布から抜き取る事件や麻薬中毒患者による現金盗難も発生。夜間は地下鉄利用は避けるほうが賢明。

・ベルリン   ドイツ国内でも犯罪発生率高い。窃盗事件多発、テーゲル空港やツォー駅周辺。スリ・置き引き以外にいかさま詐欺などの被害も発生。

・ハンブルク  ドイツ国内でも比較的に犯罪発生率高い。スリ・置き引き注意。中央駅東側のザンクト・ゲオルド地区。港に隣接し繁華街ザンクト・パウリ地区では窃盗・恐喝・強盗・麻薬など薬物犯罪も多発。

・その他の都市でもスリ・置き引き、車上狙いなどが発生していますので、不特定多数の人が出入りする空港、駅、ホテル、レストラン、ショッピング街、繁華街では注意が必要。

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