防犯ブログ

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2006年04月24日 京都、大阪、広島、福岡で250件の窃盗。

尾行をかわし250件の疑い、逮捕の男取り調べ 被害額2800万円に /京都

京都府警捜査3課と向日町署などは21日、窃盗容疑で05年12月に逮捕した男を取り調べた結果、1年間で250件に上る余罪を検挙した、と発表しました。

通常「現行犯逮捕」となる窃盗犯ですが、この男、「尾行中は盗みを働かないプロ」(同署)
捜査員は05年8月から同被告をマーク。約5カ月にわたり尾行を続けていましたが、男は巧妙に捜査網をかいくぐって犯行現場を押さえることはできませんでした。

そこで府警は“作戦”を変更。向日市での被害の容疑を固めて逮捕状を取り、男を同市内で発見し、逮捕に至りました。男は「まさか現行犯以外で逮捕されるとは」と観念したということです。

調べでは、男は住所不定、無職、52歳=常習特殊窃盗罪で公判中。被告は同10月26日未明、向日市の民家1階の窓格子をドライバーなどの工具で外して忍び込みに侵入し、現金約6万円を盗んだとして逮捕されました。その後の調べで、被告が04年12月〜05年12月、大阪、広島、福岡など2府3県で、同様の手口の窃盗など250件(総額約2800万円相当)を重ねていたことが判明しました。

最近の外国人などの窃盗団などは複数で分業化しながら短時間で荒っぽい犯行を繰り返しますが、それとは異なり、逮捕されたこの男は、昔ながらの職人的泥棒。
単独で得意の手口で窃盗を繰り返していたのだと推測されます。

この手の泥棒は「プロ中のプロ」。
必ず下見をして完全犯行ができる「侵入しやすい建物」を狙い、人目につかない侵入口や逃げ道、言い訳など周到に用意して犯行に及びます。
捜査員の尾行も良くわかっており、その日は犯行をしないなど徹底していたのでしょう。

プロの捜査員が5ヶ月間マークしていたということは、過去に逮捕された時の侵入手口と似た窃盗被害があり、その手口から男の犯行が推測されたのではないかと思われます。
プロと呼ばれる昔ながらの泥棒の侵入手口はそれほどあざやかで、3点破りなどガラスの割られ方から「この手口は誰々の犯行ではないか」と推測できたといった話を元刑事さんに伺ったことがあります。
容疑を固めての逮捕状を取るための作業は、被害者の持ち物やレシートなど証拠が容疑者宅のごみから出てこないかなど非常に細かなところまで調査した結果だと思われます。

この男の手口は「1階の窓格子をドライバーなどの工具で外して忍び込み」面格子がついている場所は侵入されないとの思い込みがあるため、窓は無施錠であることが多いのですが、実際には面格子も、簡単に外から工具で外すことができるのです。
対策/
●面格子を過信せず、窓は必ずツーロック以上とする。補助錠は外から見えないように設置する。
●面格子は、防犯配慮商品である特殊工具でないと取付ができないタイプに交換する。現在のものを使用する場合にも、簡単に取り外しができないようにビス穴を潰す。
●外から見通しの悪い場所にある窓・扉に特に注意する。見通しが悪い高い塀をやめ、視界を遮る植木は剪定し見通しを良くする。
●建物外部に防犯ステッカーやセキュリティキーパーなど見せる防犯を設置し、防犯システムが設置されていることをアピールし、下見時に対象から外させる。
●窓には防犯侵入検知用マグネットスイッチを設置し、こじ開けられるとベルを鳴らす。
●窓に近づくと、赤外線センサーが検知するようにする。

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