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2006年04月04日 マンションセキュリティについて

マンションでのセキュリティを考えると、まず最初に対策方法として考えられることは「集合玄関システム」「エントランス・エレベーター内監視カメラシステム」を考えられて対策を行う場合が多いと思います。しかし、これだけでは対策不十分です。それでは、何が必要なのかを述べたいと思います。

マンションもテナントビルも同じですが、不特定多数の方が入館します。集合玄関から入館される方を監視するだけなら問題ないかも知れませんが、不審者又は侵入者は人目につきそうな場所からの侵入はしません。それは見つかりやすいからです。

そこで、侵入者は見つからない様に侵入するにはどのようにすればいいかと考えます。
マンションで見つかりにくい場所とは色々とありますが、例えば1F住居の玄関前通路ベランダ側非常階段の出入口など、1Fに面しているあらゆる場所からの侵入が可能です。
そのような場所からの侵入対策も合わせて考える必要があります。「まさか、こんなところからの侵入は考えていなかった!」と侵入されてから気が付き、後の祭りになってしまうことが多々あります。そのようなことにならないように対策を考える必要があります。

昔、東京都内のマンションで不審者が入館して、ピッキング被害が多発していたマンションの対策を住民の方にお話したことがありますが、現場は都内の中心部で集合玄関にもオートロック、エレベーターホールやエレベーター内には監視カメラを設置されていました。それでも被害が多発していました。
色々と現場確認を行って見ると、非常階段出入口扉はカギ付きにもかかわらず、常時開放状態。1F住居のベランダには垣根を越えれば自由に入れる状態でした。このようにマンションの周りをよく観察すると防犯上問題がある場所が多く見つかります。その問題点に対し対策を行ったところ、ピッキング被害がなくなりました。
このように、建物の状況、周囲の環境、共用部・入居者専用部など領域区分ごとに色々な対策方法を組み合わせて、侵入経路を遮断するとともに、総合的にセキュリティシステムを考えることが大切です。

例/
・マンション敷地内など入居者以外でも入ってこれる領域に関しても、不審者が簡単に入ってこれないように樹木の剪定をして見通しを良くしたり、防犯灯を設置して一定の明るさを保つことで不審者が隠れるスペースをなくす。(水平面照度2ルックス)
・敷地内への出入り部分には柵をつける。門扉などにより制限されていない敷地出入口の数を極力なくす。
・通用口だけでなく、非常口などに関しても施錠管理を徹底する。また、ドア上部や階段外側から手摺や支柱を利用してドア内部に渡れないか確認し、仕切り板などで補強する。
・隣接する家屋や構造物からの伝い渡りの可能性を推測し、仕切り板などで入れないようにする。
・バルコニーに関してある程度外部から見通しがあるようすりガラス調のポリカーポネイト版で仕切り監視性を良くする。(不審者がバルコニー・ベランダから侵入しようとするのを防ぐ)
・窓には破壊工作に強い補助錠を外部から見えにくい場所に取り付け就寝中も含め必ず施錠する。(3階以上だと施錠せず就寝している場合も多いが忍び込みの被害もあるのでやめる)。防犯フィルムや防犯ガラスに変更すると尚セキュリティ度が上がる。
・扉の錠前はピッキング等破壊工作に強いタイプに変更し、破壊工作に強い補助錠を追加する。
・防犯サムターン、ガードプレート、補強プレートなどでドアを破壊工作に対し強化する。
・バルコニー・ベランダには「人感ライト」、「赤外線センサー」など侵入者を検知するシステムを設置する。
・監視カメラは照度・画角などを考慮し最適なものを選び設置する。共用玄関部:逆光補正機能、屋外(駐車場・駐輪場・屋上・非常階段・ごみ置き場など):暗視対応でハウジング型。いたずらされないように設置場所にも注意する。
・マンション内の照度にも留意する。構内部:水平面照度3ルックス、住居玄関・共用部廊下:20ルックス、共用部出入り口部・エレベータホール:50ルックス。
・入退出管理システムは指紋や静脈など生体認証を使用したものがセキュリティ度が高くお勧め。
・オートロックや入退出管理システムがついていても過信せず、施錠忘れを防ぐこと。ごみ捨てのほんの数分でも必ず施錠する。トイレ・浴室の窓も換気のため開けっ放しにしない。
・住民間で「安全対策」に関して打ち合わせを行い、見回りパトロールや挨拶の徹底などによりコミュニティを形成し、防犯意識の高揚をマンション全体で図る。

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