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寺社仏閣の犯罪事情
 
寺・神社に多い犯罪
  • 仏像・宝物盗難
  • 仏像へのいたずら
  • 賽銭泥棒
  • 放火(絵馬・納札所、建物裏など)
  • 建物壁などへのいたずら書きや破壊
  • 住居スペースへの窃盗
  • 墓の線香立てなど金属物の盗難
  • 狛犬などの盗難・破壊・いたずら

ここ数年仏像や神像が盗まれる被害が急増しています。

平成20年には静岡県島田市の寺で7月末、市指定文化財の観音像が盗まれているのが発覚して以降、県内で30件ほど仏像の盗難事件が相次いでいます。

すり替え工作 
一連の事件では、普段は無人だったり、施錠されていなかったりした寺が狙われたケースが多い。うち3件では金色の木製の仏像とすり替えられ、犯人が発覚を遅らせようと工作した形跡がある。

  • 島田市尾川の「法蔵寺」で7月28日、観音堂にあった市指定文化財の「千手観音立像」が、金色に塗られた木製の仏像にすり替えられた。
  • 7日に2点の仏像が盗まれているのが見つかった大井川町の「意雲庵」では、1点が偽物とすり替わっていた。
    檀家(だんか)総代(75)が、「色や削り方がおかしい」と気づいたが、当初は誰も判断がつかず、置かれてあった像の台座とほこりの跡の大きさが一致しないことなどから、すり替えられたとわかった。
    普段は2点とも扉の中にしまわれており、
    「いつも姿を見るものではないから誰も覚えていない。本家の寺にも記録がない」。

県中部で相次いだ仏像のすり替え盗難事件で、発見された島田市・法蔵寺の千手観音立像は、7月中旬に最初に売られてから約2週間で3回転売され、最終的に約500キロ離れた京都府の収集家の手に渡っていました。
観音像を巡る最初の動きは7月中旬。毎週末に藤枝市内で開かれているフリーマーケットで、男が古美術商に売却。手がばらばらで虫食いによる穴などもあったため、古美術商は7000円で買い取りました。
しかし、数十の業者が集まる競売市場での落札価格は50万円弱。その後さらに2業者を経て、最終的な価格はその数倍に跳ね上がったとみられています。

古美術商らによると、仏像などの古美術品は顧客から直接買い取ることは少なく、同業者が参加する月数回の競りで流通するケースがほとんど。
仏像の相場は数千円から数万円が大半で偽物も多いが数千円で仕入れたものが詳しい鑑定の結果、数十万円で売れることもあるということです。

平成18年2月には、一人で東京・奈良・広島などで約60件の仏像窃盗をした男性が逮捕されました。 自宅には18体の盗んだ仏像が発見されています。 奈良の法隆寺では盗み出す際に、国宝の木製格子6本をのこぎりで切断される他、盗まれた仏像は指や腕が折れるなど一部が破損する被害を受けています。 この犯人は個人の収集のための窃盗を繰り返していましたが、日中の拝観者を装いのこぎりで格子を切断するなどの手口は巧妙で、見つけられませんでした。

盗まれるのは重要文化財だけと思われるかもしれませんが、被害の大半は文化財の指定を受けていないものが多いのです。盗みやすく、売りさばきやすいことが原因と思われます。
無住寺が多く、ほぼ半数が盗難被害に気づくまでに3日以上、最長は約2ヶ月も経過していたこともあります。

盗品の情報は、通常警察から古美術業界に通知されます。寺社管理者がすぐに犯行に気づき、警察に仏像等の写真や寸法等詳細内容を届け出れば見つかる可能性も高くなるのに」とある古美術商は指摘しています。実際に事件の報道で盗まれた重要文化財の写真が新聞掲載されたため売りさばくのをあきらめて離れた場所に放置されていたケースもありました。

「盗品だと判らずに購入する例はあり、古くて状態が良ければ1体5万〜10万円程度で買い取ることが多い」とのこと。

海外で価値が出る物も多く、古美術として海外に販売されることも多いのです。約9割が海外とも言われています。

 
放火被害も急増。
 

平成12年、京都大原の寂光院は放火にて本堂が全焼。
堂内の重要文化財「木造地蔵菩薩立像」(鎌倉時代)も焼損しました。
本堂には人は住んでおらず、西側の縁付近からプラスチック製容器の燃えかすと、灯油が検出され放火と断定されました。
平成19年5月に、犯人を絞りきれず時効となりました。

平成16年度の神社・寺院の火災発生件数144件のうち、71件が放火・放火の疑いのある火災でした。
平成20年上半期で放火被害は11件発生しています。

放火は、「むしゃくしゃした腹いせに」といった犯行が非常に多いのです。
神社仏閣の場合木造建築のため、気づいたときには火が広がっていて、大切な建物な仏像や宝物などに被害が発生していることが多い。

 
犯人にとっては「犯行しやすい環境」
 

泥棒や放火犯にとって、最も重要なことは「人目に付かず確実に逃げられること」。
神社仏閣は下記の通り、犯人にとって「犯行しやすい環境」ベストコンディションであるということをぜひ認識し、少しでも対策することが重要です。

  • 「観光客、参拝者を装って下見」が可能。誰にでも開放されている場合が多いため、いつでも下見や犯行を行うことができる。
  • 樹木に囲まれており、道路など外部からの見通しが悪い。
  • 夜間暗がりがあり、隠れたり犯行を行うのに適している。
  • 誰にでも開放されているため、たまたま誰かに出くわしても参拝者を装い逃げることが可能。
  • 大切な仏像や宝物、賽銭などが手に届くところに置いてあり、周囲に人目がない時間帯が多い。
  • 無住の寺社も多く、異常が発見されにくい。
 
最近の犯罪事例
 

滋賀県では平成15年以降仏像・ご神体の窃盗被害が18件74体発生。狛犬、掛け軸、仏具を入れると100点以上。大半が無住寺社で文化財指定は1件のみ。

  • 裏の勝手口アルミサッシのドアをバールのようなものでこじ開けられ滋賀県の寺にて仏像2体、狛犬1体、掛け軸計8点が盗まれる。
  • 滋賀県で文化財指定なしの室町〜江戸時代作と推定される大日如来像など44体盗まれる。
  • 本堂入口の南京錠が金具ごと外され扉上部の電線が切断される。
 
寺・神社の防犯 対策
 
  • 無施錠のところからの侵入による被害が多いため、必ず破壊工作に強い錠前を付け、施錠することを習慣にしましょう。
  • 無住の寺社の被害が多く、発見が遅れると、被害が拡大するため、特に注意しましょう。
  • 地域での防犯パトロールを実施し、「防犯意識が高い」ことをPRしましょう。地域住民や門徒、氏子などとの連携をすることが大切です。
  • 常日頃より何か異常が発生した時の連絡網をきちんとつくっておきましょう。
  • 仏像、ご神体、狛犬、掛け軸などは写真を撮り、特徴などを記録させておくこと。万が一盗難されても手配ができるようにしておくことが大切です。
  • 夜間などの敷地内への侵入を検知する「赤外線センサー」や人が入った時に自動的にライトを付ける「人感ライト」、監視性を高める防犯カメラ、放火時の炎を検知する「炎センサー」など防犯システムを設置すると効果があります。
  • 放火対策としては、燃えやすいものを建物周辺に放置しないことが大切です。
  • 壁などへのいたずら書きや窓ガラスの割れたのを放置しないこと。防犯意識が低いと思われ、次の犯罪を誘致することとなります。
 
寺・神社の防犯システム、防犯カメラシステム導入事例
 
    中外日報 『寺社の防犯パートナー 安全と安心を目指して』
  1. 全国百十九社のネットワーク。カメラ六台とセンサー四台
    …機械警備システムで八角堂ガード。 寺社向けシステムを積極提案。
  2. 24時間対応の電話相談窓口 …全国119社のネットワーク。納入後の保守メンテに力注ぐ。
  3. 本当の安全と安心の提供へ …最新機器と技術で死角解消。
  4. お寺と子ども双方の防犯に配慮 …屋外にも不審者寄せぬ防御の目
  5. 携帯に動画転送で見える安心 …予防と使いやすさを両立
  6. 死角消え賽銭泥棒皆無に…一件一件システム設計に全力
 
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