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監視カメラなど目につく所に賊侵入や火気検知システムも 専門家の防犯診断を
先月、寺院ばかりを狙い十七府県で窃盗を繰り返していた五十代の男二人が大阪で逮捕された。 京都や徳島、宮城などで計百四十五件の犯行を自供、このうち確認された百二十二件の被害総額は、約三千八百万円におよぶという。 二人は「寺にはお布施で多額の現金がある」「呼びかけても人が出てこないことがあった」などと供述。飛行機や新幹線、フェリーで移動しながら犯行を繰り返していたといい、参拝客を装い黒っぽいスーツを着るなどして犯行におよんでいたという。 こうした供述から、寺院の開放性と防犯のあり方をどうやって両立させるかという難しい課題が、あらためて浮き彫りになってくる。
「見せる防犯で犯罪を未然に防ぎ、万一の場合は隠す防犯で犯人を威嚇・撃退する。見せる防犯と隠す防犯の併用がポイント」。全国で防犯機器を専門に販売する潟Zキュリティハウス・センター(本部=京都市)はこう解説する。 “見せる防犯”と“隠す防犯”をうまく組み合わせることで、隙のない寺院のセキュリティーが可能になるというわけだ。 見せる防犯とは、防犯システムが設置されていることを建物外観で示す方法。監視カメラや赤外線センサーといった防犯機器を目につく場所に設置して、犯罪に対する抑止力を発揮する。 一方の隠す防犯は、侵入や火気を検知しその場でベルやサイレン、光により威嚇・撃退する。隠す防犯のポイントは、侵入や放火を検知した段階で、防犯機器による迅速な対応を引き出すことにある。
寺社は、仏像など多くの宝物があるだけでなく、日本の伝統的な精神文化の象徴でもある。その寺社が、盗難や放火の被害に遭う事件が全国で後を絶たない。 寺観や景観を損ねるとの理由で、とくに見せる防犯については消極的な意見もある。しかし、犯罪が発生しにくい環境をつくることこそ、もっとも重要な防犯であることはいうまでもない。 寺宝の管理方法なども含めて防犯対策を再考し、防犯設備士や総合防犯設備士ら専門家による防犯診断の受診も検討したい。
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