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アスクル倉庫火災の長期的影響

アスクルの物流倉庫火災は発生から丸6日経過し、鎮圧した。建物の窓が少ないため効果的な放水が難しく、倒壊の危険性などから屋内消火も難航したのが、長期化した要因とみられる。専門家は初期消火の重要性を指摘し、「巨大な倉庫ほど火災のリスクは大きい。企業は法令以上の自主的な対策を」と呼び掛ける。

火災が発生したのは16日午前9時15分ごろ。1階で段ボールが燃えていると従業員が119番した。北西部から出た火は2、3階に上がり、倉庫全体へと拡大。19日未明には南東側で2度、爆発が起きた。スプレー缶に引火したとみられ、再び火勢が増した。

入間東部地区消防組合によると、建物2、3階は窓が少ない上、商品を保管する棚にも遮られ、外から燃焼部分に直接放水するのが困難だった。内部は高温になり、火災の影響で建物がゆがんで倒壊する恐れも。17日、重機で外壁に穴を開けて放水を開始。内部の温度が下がった20日には屋内消火にも着手したが、破裂音がしたため退避した。

同消防組合は「初めて経験する大規模な倉庫火災で、手探りの中、一進一退の消火活動が続いた」と振り返る。

倉庫は2013年7月に開設。パソコンや文房具、洗剤など約7万種類の商品が保管されていた。アスクルは、スプリンクラーや防火シャッター、消火器といった防火設備について「消防法の規定にのっとり設置、施工していた」と説明するが、具体的な台数などは明らかにしていない。22日に現場を訪れた社長は「従業員が初期消火に当たり、その際に煙を吸って病院に運ばれた」と述べた。

東京理科大大学院国際火災科学研究科の教授(建築・都市防災)は「倉庫は日光や外気による商品の品質変化を防ぐため構造上、窓が少ない。いったん火災が発生すると、煙が充満して暗くなり、内部での消火活動が困難になる」として、初期消火の重要性を強調する。

鎮火後は「防火設備の作動確認や従業員の証言などから、初期消火の検証が必要」と指摘。同様の倉庫を所有するほかの企業に対しても、「法令を守るだけでなく、火災のリスクを想定して対策を立ててもらいたい」と話した。
<埼玉新聞 2/22(水) 22:40配信より>

16日に発生したアスクル物流倉庫の火災ですがようやく鎮火しつつあるようです。
これまでに鉄骨3階建て延べ床面積約7万2千平方メートルのうち、約4万5千平方メートルを焼失したということですからすさまじい被害です。
丸6日間鎮火に費やしたということですが、昨年12月に新潟で発生した糸魚川大火災では30時間での鎮火ということですからそれと比べてもかなり時間が掛かったという印象です。
ただ、今後の問題は山積みでこの火災が及ぼす影響は長期化すると思われます。

周囲の住民に対する煙や臭い、有害物質などの健康被害、補償などの問題。
火災発生原因の特定と再発防止策等の顧客への説明。
社内管理体制の見直しと定期的な訓練等の安全対策の実施。
商品の発送遅延に対するお詫び等。
被害に遭った商品や設備の購入や被害を免れた商品の選別。
アスクルブランドのイメージアップ対策。
部外者が思いつくだけでも多数の問題があります。

発生した被害に対しては後から「たら」「れば」を言ってもどうしようもありません。
幸いにも人命を損なう事故にならなかったことは不幸中の幸いでしょう。
また、この事故を教訓として、他のメーカーでは自社の安心・安全対策を見直す良いきっかけにもなったようです。
火災事故の恐ろしさが世間に伝わり、どのようにすれば対策できるか、また、被害を拡大しないための対策の必要性などが認知されたのは良かった点でしょう。

火災などの防災対策も泥棒などの防犯対策と同じで、被害を未然に防ぐ、被害を拡大させないということが重要です。
被害に遭わないことがベストですが、万が一被害に遭ってしまってもその被害を最小限に抑える。
この為の対策を事前に行うべきです。
被害に遭わない限り、事前に対策を行うという決断をするのは勇気がいります。
自分のところは大丈夫だという根拠のない自信を誰しも持っています。

放火対策であれば、建物内に侵入させない、建物に近づけさせないように敷地をセンサーで守る。
被害を最小限に抑えるためには、犯人がライター等で火をつければ、約7センチの炎を検知するセンサーで威嚇機器を鳴らす。
発見する時間が早いほど迅速な消火活動にもつながります。
また、防犯カメラを多数設置することで、放火犯への抑止効果になります。

放火以外の対策は、燃えやすい商品は集めて保管しない、屋外にはできるだけ物を積まない、スプリンクラー等の設備を増設する。火災発生時の消火活動も考慮した配置方法も検討するなど。
防災対策と防犯対策が重なるところもありますので、どちらも見直しを行うべきです。

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