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泥棒たちが語る「こんな家は入りやすい」本が出版

ニュースや新聞を見ればわかるように、今の世の中どこにでも犯罪はあふれています。
いざ事が起こった時、頼りになるのは警察ですが、できるなら事が起こらないほうがありがたいもの。

ではどうすればいいか? こういうことはその道のプロに聞いてみるのが手っとり早い。
それも防犯のプロではなく、プロの犯罪者に。
そんなスタンスで書かれた防犯の本が、9月14日に発売された『犯罪者はどこに目をつけているか』(清永賢二、清永奈穂/新潮社)です。

この本ではさまざまな犯罪者にインタビューなどを行い、彼らが犯罪を犯す時どんなところに注意しているかを分析。
そこから、どうやって防犯につなげればよいかを教えてくれます。

たとえば夜道のひとり歩き。
不意に襲われやしないかと心臓バクバクものです。こんな時、どう注意すればいいのか。
多くの路上犯罪者によると、対象との距離が20m前後(電信柱の間隔くらいの距離)になったら「ここでやる、この獲物をやる、本気でやる」と決意を固めるらしい。
夜道に誰かがいる時には、とりあえずはその人との距離を20m以上維持することが大切です。

また、空き巣や泥棒、強盗のケースも紹介されています。
ここで登場するのが、犯罪者のなかでも天才的と評された大泥棒「猿の義ちゃん」。
その可愛いらしい名前に反して、腕前も知識も相当なものらしい。
そんな彼が、ある家を狙いに定めたとして、どのようなところをチェックするのか。

家を2周ほどして出したチェックの数は36。
隣家との距離からはじまり、雑草の伸び具合や干し物の順番と色、裏戸の出入り口の汚れ、衛星TVアンテナの有無なんてのも見ているらしいから驚きです。
しかし逆を言えば、プロの泥棒たちはそれほど入念なチェック(それも短時間で)を行って泥棒を働いているということがわかります。

そこでもっとも気になるのが、そんな泥棒たちに目をつけられないようにするにはどうすればいいのか、ということ。
実は泥棒に嫌われるのは簡単で、ズバリ家と家の周りをキレイにしておけばよいのです。
犯罪者は堀の落書きや散らかったゴミ、放置された自転車などを見て、「この家は油断がある、入りやすい」と判断するらしい。
そういったものは極力なくして、できれば庭の手入れなども入念に行うほうがよいです。それだけで「ちゃんと手入れしている=油断がない」と泥棒には映るのです。

また、万が一犯罪者と鉢合わせした場合は「噛みつき」が有効。
「猿の義ちゃん」いわく、「人間がかぶりつく、というのはもの凄い力が出る。自分も一度ありましたが本当に困りましたよ。70歳くらいの婆さんでしたが、どうにも動けなかった。痛いなんてものじゃなくて思わず、うわぁ、イタッーって叫んだ。(中略)思い出しても震えます」。
犯罪者に遠慮は無用。その腕に、足に、肌が見えているところに思い切り噛みついてやりましょう。逆に悲鳴をあげさせてやるのです。

ほかにも「猿の義ちゃん」をして「こりゃあ、盗人泣かせだ。やっかいなものを考えたね」と言わしめるほどの防犯装置「釣り糸センサー」の作り方も解説してくれています。
非常に簡単なつくりですが効果は絶大らしいので、ぜひともチェックしてみてほしい。

と、実用的な防犯知識が身につく本ですが、「犯罪者というのは実にさまざまなことを考えているんだな」と思わず感心してしまう1冊でもあります。
なかでも「猿の義ちゃん」は登場回数も多いので、そのうち彼のファンが出てこないとも限らない。
「猿の義ちゃん」も泥棒に入った家で「ファンなんです」と言われた日には、商売あがったりだろう。そんな日が来ないことを願うばかりです。(ダ・ヴィンチ電子ナビより)
<ダ・ヴィンチ 10月25日(木)11時40分配信より>

テレビ番組で、元?泥棒が顔にモザイクをかけ、声を機械で変えてインタビューを受けるシーンがあります。
自分はこんな風に侵入した、こんな手口でやった、こんな家が泥棒にとって望ましい、または逆に嫌なケースなどを具体的に紹介し、スタジオのタレントたちが驚く、気をつけようと注意喚起し、防犯の専門家が対策を紹介するという内容が一般的です。

一人の泥棒だけでなく、多くの泥棒達の生の声を一冊にまとめた興味深い本です。
私も本屋にあれば一度手をとってみたいと思います。
このように具体的な手口に関心を持ち、その対策を研究し、そして導入するというのは実践的な方法です。

自宅や勤め先が泥棒からどのように見られているか、または泥棒目線で考えた時にどのように映るかと、考えることは非常に重要です。
まず自分を知るということから始めなければ何も変わりません。

ただ、この本に紹介されている手口や泥棒の心理状態が全てではない、ということも知っておくべきです。
この本に書かれていた通りにやったのに泥棒に入られてしまった。
安心していたのに、という結果になることが心配です。

100%泥棒に入られない防犯対策というものは存在しません。
泥棒が後先考えずに侵入してくれば、何らかの被害は発生します。(トラックで突入して壁を破ってきたら侵入自体は防げません)

ただ100%に近づけることは可能です。
泥棒が嫌がる、狙われにくくなる環境というものがあります。
その結果、80%なのか90%なのかを数値化することはできませんが、他の家、他の環境と比べた時に、格段に防犯対策が整っている、犯罪を犯しにくい環境、犯した場合の泥棒の捕まるリスクを引き上げることができていれば、より確率が高くなるでしょう。
これが事前の防犯対策の効果です。

投稿者:総合防犯設備士(2012年10月26日)|記事URL| あとで読む

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